大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和39(オ)1162 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人野村均一、同大和田安春、同近藤昭二の上告理由第一点について。

一件記録によると、所論のとおり被上告人(被控訴人)およびその代理人は原審

の各口頭弁論期日において、控訴棄却の判決を求める旨の申立をしたことのないこ

とが認められるから、このような申立がないのに原判決がその事実摘示において「

被控訴(被上告)代理人は控訴棄却の判決を求めた」旨記載したのは、口頭弁論に

陳述していない事実を記載したものであり、その点で違法であるが、このような事

実の違法な記載は原判決の結論に影響を及ぼすものではない。けだし、控訴の申立

がある以上、控訴審裁判所はその当否について判断し、当事者から控訴棄却の申立

がなくても、裁判所は控訴の理由がないと認める場合には、その旨の裁判をなしう

るからである(当小法廷昭和三二年(オ)第九六一号同三六年二月二四日判決、民

集一五巻二号三〇一頁参照)。�

所論は、結局、採用しがたい。

同第二点について。

原判決(その引用する一審判決を含む。)および一件記録によると、上告人らは、

本件家屋の占有権原としては、上告会社および上告人A1は所有者である上告人A

2から本件家屋の使用を許されて占有していたということのみを主張していたにす

ぎないことが認められる。したがつて、本件家屋の所有者が上告人A2でなく被上

告人である旨を原判決において適法に認定されている以上、上告会社および上告人

A1において、本件家屋について占有権原の主張がないと判断されるのも当然であ

る。原審が、本件家屋の所有者を上告人A2でなく被上告人である旨認定したから

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といつて、あらためて上告人らに対しその占有権原について釈明すべき義務がある

とはいえない。

原判決には、所論のような違法はなく、所論は採用しがたい。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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